大判例

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東京地方裁判所 昭和54年(ワ)5022号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

四正当理由による解約の成否につき判断する。

昭和三八年八月一日、原、被告間において、従来の賃貸借契約の内容を次のように一部変更したこと、すなわち期間満了前の一か月前までに原告か、被告のいずれか一方からの解約の申入れがないときは、更に二年間更新するものとする、そして右契約に従い昭和三八年八月一日以降更新してきたことは当事者間に争いがない。

ところで、原告は、右合意は原告、被告いずれか一方が期間満了一か月前に解約の申入れをしたとき更新の合意及び更新後の期間の合意がいずれも解約される旨の解除条件的又は解約権の留保の合意であると主張する。

しかしながら、原告が主張するように、期間満了の一か月前になした解約の申入れにより更新の合意が解約されるということは実質的には期間満了一か月前に更新を拒絶することができることになり、更新の拒絶を法の定める期間よりも短縮するものであり、借家人の権利安定を保障する借家法二条、三条の趣旨からして同法六条により原告主張の合意は無効である。

従つて昭和三八年八月一日、原告と被告芝運送間に成立した前記合意は、有効な更新拒絶がない限り、本件賃貸借は期間満了後も原則として更新されること、更新後の期間は更新の都度二年間とすることを約定したものとして有効であると認められる。

(日野忠和)

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